猪突ししつ)” の例文
猪突ししつき槍や、鉄砲や、大刀どすを持って、その一部は、寝小屋の外をうかがい、また、半分は小屋のわきから絶壁を下りて、確か、谷底へ廻ったらしい。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かすった猪突ししつき槍を捨てておいて、武蔵は、山刀の群れの中へ一刀をかざして、駈け入った。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
山のやしろに白木の輿をおいて報らせても、貢物みつぎが来ないので、猪突ししつき槍だの、熊射ち弓だの、斧だの手槍だの、なるべく土民が見ただけでも縮み上がってしまいそうな武器を携え
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)