猛犬もうけん)” の例文
獰猛どうもうな相貌をした虎毛とらげの犬で、三四疋位の聯合軍れんごうぐんは造作もなくみ伏せる猛犬もうけんだったので、競争者を追払ってずる/\にピンの押入むことなったわけである。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
少年は、すばやく、木のみきをつたいおりて、逃げだそうとしましたが、すると……待ちかまえていた猛犬もうけんは、おそろしい声でほえたてながら、少年にとびかかってきました。
探偵少年 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
かみついたとなったら、死んでもはなさない。すごい猛犬もうけんだ。
小指一本の大試合 (新字新仮名) / 山中峯太郎(著)