牛鍋屋ぎゅうなべや)” の例文
そこはいわゆる大衆的な牛鍋屋ぎゅうなべやで、夏頃、その横を通ると、いかにも田舎から出てきたばかりというのを丸出しにした女が、裏で枝豆を切っているのを、よく見かけた。
如何なる星の下に (新字新仮名) / 高見順(著)
東京ならば牛鍋屋ぎゅうなべや鰻屋うなぎやででもなければ見られない茶ぶだいなるものの前に座を設けられた予は、岡村は暢気のんきだから、だ気が若いから、遠来の客の感情をそこのうた事も心づかずにこんな事をするのだ
浜菊 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)