爪尖つまさ)” の例文
月のしずくがかかったような、すそさばけず、しっとりと爪尖つまさかろく、ものの居て腰を捧げて進むるごとく、底の知れない座敷をうしろに、はてなき夜の暗さを引いたが、歩行あるくともなく立寄って
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)