燐憫れんびん)” の例文
「あの子も苦労をしたものだ」という燐憫れんびんの情や、「ともかくも変にそれなくてよかった」という安心の気持や、また時としては
次郎物語:02 第二部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
彼はまだそれほどに俊三を愛していないし、また、愛しうる道理もなかった。俊三に対して、彼が感じたものは、ただ、かすかな燐憫れんびんの情に過ぎなかったのである。
次郎物語:01 第一部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)