“熖(ほのお)” の例文
こりゃ不思議? ……光はあるが熖(ほのお)が立たぬ! ……息づきもせぬ、生命(いのち)がない! ワッハッハッ、火ではないわい! 飛天夜叉めのまどわしじゃ!
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
枝葉が揺れ、病葉(わくらば)が舞い落ち、焚火が靡き、草が翻(ひるがえ)り、そうして姥の白髪と白衣とが、白い熖(ほのお)のように閃(ひらめ)いた。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
分銅のように見える権守の、被布(かつぎ)をかぶった丈(たけ)高い体の、顔の部分にある二つの穴から、浮藻を見詰めている眼の光は、燃えている黒い熖(ほのお)のようであった。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)