煩悶わずらい)” の例文
私は今改めて自白する、私の千代子に対する恋は、ほとんど一年にわたる私の苦悩なやみであった、煩悶わずらいであった。
駅夫日記 (新字新仮名) / 白柳秀湖(著)
御物語も深くなるにつけ、昨日の御心配も、明日の御煩悶わずらいも、すっかり忘れて御了いなすって、御二人の口唇くちびるには香油においあぶらを塗りましたよう、それからそれへと御話がはずみました。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)