煎茶家せんちゃか)” の例文
ちょっとした煎茶家せんちゃかか文人の書斎めかしたそこへ坐って、時々、頬杖ついているにすぎなかった。
案内に応じて通されたのは、日当りのい座敷だった。その上主人が風流なのか、支那シナの書棚だのらんの鉢だの、煎茶家せんちゃかめいた装飾があるのも、居心いごころい空気をつくっていた。
奇怪な再会 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)