灘山なだやま)” の例文
馬ようやく船に乗りて船、河の中流にずれば、灘山なだやまの端を離れてさえさえと照る月の光、鮮やかに映りて馬白く人黒く舟危うし。
小春 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
夜はけたり。雪は霙と変わり霙は雪となり降りつ止みつす。灘山なだやまを月はなれて雲の海に光を包めば、古城市はさながら乾ける墓原はかはらのごとし。
源おじ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)