“濞”の読み方と例文
読み方割合
はな100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「三年たてば、嬰児あかごも三つになる。おぬしは老木、おれは若木。気のどくだが、もうおばばに、はなたらし扱いにはなっておらぬぞ」
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
れッてえな、武大さんときたら。だから世間でいうんだよ。はなッ垂らしの薄野呂うすのろだッて。——見ねえな、おらの顔や手頸てくびを」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
嗚咽おえつの中に、やっと、それだけ云うと、顔をそむけ、がばと畳に顔をつけてしまった。彼の泣き方も、野人そのものだった。とめどなくしゃくり上げて、はなみずをこぼしている。
濞かみ浪人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)