“濕(うるは)” の例文
新字:湿
淡い夜霧が田畑の上に動くともなく流れて、月光が柔かに濕(うるは)うてゐる。夏もまだ深からぬ夜の甘さが、草木の魂を蕩かして、天地は限りなき靜寂の夢を罩(こ)めた。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)