滎陽けいよう)” の例文
帝の車駕をはじめおびただしい洛陽落ちの人数は、途中、行路の難に悩みながら、滎陽けいようまで来て、ひと息ついていた所へ、早くも
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
滎陽けいよう郡にりょうという一家があって、代々一種の蠱術こじゅつをおこなって財産を作りあげた。ある時その家に嫁を貰ったが、蠱術のことをいえば怖れ嫌うであろうと思って、その秘密を洩らさなかった。
滎陽けいようの太守王植おうしょくは、すでに早打ちをうけとっていたが、門をひらいて、自身一行を出迎え、すこぶる鄭重に客舎へ案内した。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
滎陽けいようの山地で、曹操の軍は、敵のため殲滅的な敗北をとげ、曹操はわずかな旗下に守られて河内かだいへ落ちて行った——」
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「わしの愚息は、胡班こはんといって、いま滎陽けいようの太守王植おうしょくの従事官をしています。やがてその道もお通りになるでしょうから、ぜひ訪ねてやってください」
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ぜひもありません。かくなる上は、お命こそ大事です。ひとまず麓の滎陽けいようまで引退がった上となさい」
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)