清麗せいれい)” の例文
前からもこの辺の山家娘やまがむすめとはおもっていなかった。しかし今ふと、清麗せいれいたとえようもなく友松には見えた。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その中で皇族の身をもって始終精神堅固に、仏教によって民心をなごめられた村雲尼公むらくもにこうは、玉を磨いたような貌容おかおであった。温和と、慈悲と、清麗せいれいとは、似るものもなく典雅玲瓏てんがれいろうとして見受けられた。
明治美人伝 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
南国の眺めは、旅心に清麗せいれいの情を添えてくれるのである。
(新字新仮名) / 佐藤垢石(著)