旧字:清淨潔白
人間は何の必要があって飯などを食うのか気の知れない動物だ、こうして氷さえかじっていれば清浄潔白しょうじょうけっぱくで何も不足はないじゃないかと云う気になった。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
僕は、お前のひたいにキスしたんだ。それに、にんじんは、あの年で、もう邪気じゃき満々まんまんなもんだから、それが純粋な、清浄潔白しょうじょうけっぱくな接吻で、父親が子供にする接吻みたいなものだってことがわからないんだ。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)