津守つのかみ)” の例文
津守つのかみを下りた時、日は暮れ掛かった。士官学校の前を真直に濠端ほりばたへ出て、二三町来ると砂土原町さどはらちょうへ曲がるべき所を、代助はわざと電車みちに付いて歩いた。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
後に豊後府内から同国津守つのかみに移されて、台所料として幕府から一万石を給され、晩年をこともなく過し、慶安けいあん三年九月十日にこうじた。享年五十六歳であった。
忠直卿行状記 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
忠直卿当国津守つのかみに移らせ給うて後は、いささかの荒々しきお振舞もなく安けく暮され申候。
忠直卿行状記 (新字新仮名) / 菊池寛(著)