洞穴あな)” の例文
何しろ深い谿間たにあいのじめじめしたところだから、ずるずる止め度もなく、すべって、到頭深い洞穴あなのなかへちてしまったもんですよ。
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
この時、銀杏の根もとの辺から、パッと白光が閃めいたが、法蔵寺鈍二兵衛を先に立てて小女郎もお夏も洞穴あなから出た。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)