“沅江丸”の読み方と例文
読み方割合
げんこうまる100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
僕の左に坐ったのは僕のおととい沅江丸げんこうまるの上からわずかに一瞥いちべつした支那美人だった。彼女は水色の夏衣裳の胸に不相変あいかわらずメダルをぶら下げていた。
湖南の扇 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
僕は三泊の予定通り、五月十九日の午後五時頃、前と同じ沅江丸げんこうまるの甲板の欄干らんかんによりかかっていた。白壁や瓦屋根かわらやねを積み上げた長沙ちょうさは何か僕には無気味だった。
湖南の扇 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
大正十年五月十六日の午後四時頃、僕の乗っていた沅江丸げんこうまる長沙ちょうさの桟橋へ横着けになった。
湖南の扇 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)