沁出しみだ)” の例文
成功と活動とのみに飢えかつえているような荒いそして硬い彼女の心にも、そんな憧憬あこがれと不満とが、沁出しみださずにはいなかった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
お島は苦しい夢を見ているような心持で、そこを掃出していたが、不安と悔恨とが、また新しく胸に沁出しみだしていた。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)