水沢みさわ)” の例文
あとに三人みたりはひとしきり蕨を採りて、それよりまだ日も高ければとて水沢みさわの観音にもうで、さきに蕨を採りし所まで帰りてしばらく休み、そろそろ帰途に上りぬ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
伊香保より水沢みさわ観音かんのんまで一里あまりの間は、一条ひとすじの道、へびのごとく禿山はげやまの中腹に沿うてうねり、ただ二か所ばかりの山の裂け目の谷をなせるに陥りてまたい上がれるほかは
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)