気遣きづかは)” の例文
旧字:氣遣
貫一は蹈留ふみとどまりて海に向ひて泣けり。宮はこの時始めて彼に寄添ひて、気遣きづかはしげにその顔を差覗さしのぞきぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
風早はひとつ起きつ安否の気遣きづかはれて苦き無聊ぶりように堪へざる折から、あるじの妻はやうやく茶を持ち来りぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)