死物しにもの)” の例文
ハハハハハハハハ、わしの獲物は——川村義雄という一匹の鼠は、鼠とりの網の中で死物しにもの狂いにあばれ廻っていた。
白髪鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
たがい死物しにものぐるいの格闘をつづけ、机をひっくりかえし、書類箱を押したおしているうちに、どうしたはずみか、ピストルが星宮理学士の手許をはなれ、ガチャンと音をたてて
恐しき通夜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「変りはないのは死物しにものゆえじゃ」
艶容万年若衆 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)