“櫁”の読み方と例文
読み方割合
しきみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのさくのなかには黄楊つげしきみの木とが植えられて、それがともどもに花をつけていた。しかしそれは母の墓といっても、母ひとりのための墓ではない。父方の上条家かみじょうけの代々の墓なのである。
花を持てる女 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
やがて白木の机の上に、しきみと線香立と白団子が並べられて、蝋燭ろうそくが弱い光を放った時、三人は始めて眠からめない宵子と自分達が遠く離れてしまったという心細い感じに打たれた。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)