槐橋かいきょう)” の例文
槐橋かいきょう先生といえば、はれもの患者もなおしなすったが、ずいぶん、女遊びや極道ごくどうもやり尽しなすったはず。ここらが年貢ねんぐの納めどきですぜ。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「とんでもない、ほれあの……槐橋かいきょうのそばの、やぶ医者ですよ。なんでもあしたから二た月ほど、旅に立つとかいって」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それに力をえて、彼が、城市では槐橋かいきょうのそばと聞いた、安道全の宅まで来てみると、折もよく、ちょうど店の一ト薬研やげんをすえて薬刻くすりきざみをしている彼の姿が見えた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)