さる)” の例文
新字:
「窓の戸が少し開いて居りました。格子が無いので、不用心だからと、さるをおろした上に、心張しんばりまであるのですが、それが、見えなくなつて居ります」
そこで、翌る日は、林三郎殺しの疑ひを受けさうな左母次郎を江の島へ追ひやり、晝のうちから心張棒を隱し、窓の戸の敷居のさるの落ちる穴に豆を入れて置いて、夜中にそつと忍び込んだのだ
「これぢや、唯戸を閉めただけではさるがきかないことになるだらう」