しなびた栄光の手ハンド・オヴ・グローリーの一本一本の指の上に、死体蝋燭ろうそくを差して、それが、懶気ものうげな音を立ててともりはじめた時の——あの物凄い幻像が、未だに弱い微かな光線となって
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)