見付みつけ云立いひたてなば金はかへすに及ぶまじと思ひ居けるに或日庄三郎は又七をよび松平相摸守殿まつだひらさがみのかみどのの屋敷へ金子六十兩請取うけとりに參るべしと申付けしかば忠八是をきゝてお常にかくと知らせの清三郎を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)