未練未釈みれんみしゃく)” の例文
が、すぐにまた前へ倒れた。雨は俯伏うつぶせになった彼の上へ未練未釈みれんみしゃくなく降りそそいだ。しかし彼は砂の中に半ば顔をうずめたまま、身動きをする気色けしきも見えなかった。……
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
それから彼の手足の爪を、まるで貝でもがすように、未練未釈みれんみしゃくなく抜いてしまった。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)