旧態きゅうたい)” の例文
などという依然たる旧態きゅうたいの保守一点張りな老臣組もあったが、いかに時流にうとい政職まさもとの眼からてもそんな小策や糊塗ことでは、もう到底、毛利家とて釈然しゃくぜんたらざることは余りにも明確であった。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ただ旧態きゅうたいの名門に生れて、伝統的な自負心がつよく、刻々と変ってくる時勢と自己の周囲に応じてよく処することを知らなかった日頃のとがが、ここへ来てついに避けがたい結果をあらわし、彼をして
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)