文芸倶楽部ぶんげいクラブ)” の例文
旧字:文藝倶樂部
わけても最近の『文芸倶楽部ぶんげいクラブ』(大正四年十一月号)に出でし江見水蔭えみすいいんが『水さび』と題せし一篇の如き我身には取分けてきょう深し。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
最少もすこし具体的にいえばどうしたら『新小説』と『文芸倶楽部ぶんげいクラブ』の編輯者へんしゅうしゃがわれわれの原稿を買うだろうかとの問題ばかりであった。
霊廟 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
わたくしが中学生の頃初め漢詩を学びその後近代の文学に志を向けかけた頃、友人井上唖々いのうえああ子が『今戸心中いまどしんじゅう』所載の『文芸倶楽部ぶんげいクラブ』と、緑雨りょくうの『油地獄』一冊とを示してしきりにその妙処を説いた。
正宗谷崎両氏の批評に答う (新字新仮名) / 永井荷風(著)