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攤
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ひら
ふりがな文庫
“
攤
(
ひら
)” の例文
芝山内の僧房に老僧は端座して詩巻を
攤
(
ひら
)
き、年少の詩人は酒盃を手にして灯下に相対している光景が歴然として目に浮び来った故である。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
頼氏では此年五月
朔
(
さく
)
に
杏坪
(
きやうへい
)
が七十九歳で広島に歿した。わたくしは其集の
末巻
(
まつくわん
)
を
攤
(
ひら
)
いて見た。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
時としては座に就いて
巻
(
まき
)
を
攤
(
ひら
)
かずに、今日は疲れてゐるから書物よりは酒にしようと云つて、酒肴を饗した。清川安策の如きは午過に来て待つてゐて、酒を飲んで空しく帰るのを
憾
(
うらみ
)
とした。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
そこで土間で其本を
攤
(
ひら
)
いて、舞台と見較べてゐた。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
攤
漢検1級
部首:⼿
22画