掘子ほりこ)” の例文
この逐一ちくいちを聞いていた自分はたとい、掘子ほりこだろうが、山市やまいちだろうが一生懸命に働かなくっちゃあ、原さんに対して済まない仕儀になって来た。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そうこうしているうちに、向うから一人の掘子ほりこが来た。ばらのあかがねをスノコへ運ぶ途中と見えて例のいてよちよちカンテラをりながら近づいた。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
すると初さんも掘子ほりこもみんな笑い出した。自分は笑われても全く致し方がないと思って、依然として恐れ入ってた。その時初さんがこんな事を云って聞かした。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)