捲土重来けんどじゅうらい)” の例文
頼朝の捲土重来けんどじゅうらいに遭って、諸所に敗れ、果ては、身の置き場もなくなったため、とうとう先頃わずかの部下をつれて降参して出た。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
捲土重来けんどじゅうらい、いかにもして栄三郎の坤竜を奪取すべき方策を思いめぐらしているところなのだ。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
興奮がやがて捲土重来けんどじゅうらいして、級数的にかさにかかって来るのは眼に見えるようなもので、そこで例の兇暴無比なる酒乱というやつが暴れ出して来て、颱風以上の暴威をたくましうする。
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)