手沢本しゅたくぼん)” の例文
書籍は英文のものは初よりあらたに買うことを期していたが、漢書は弘前から抽斎の手沢本しゅたくぼんを送ってもらうことにした。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
抽斎遺す所の手沢本しゅたくぼんには、往々欄外書のあるものを見る。此の如き本には『老子』がある。『難経なんけい』がある。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
籒、ちゅう、抽の三字は皆相通ずるのである。抽斎の手沢本しゅたくぼんには籒斎校正の篆印てんいんほとんど必ずしてある。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)