“愛染宝塔”の読み方と例文
読み方割合
あいぜんほうとう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのご、行方も知れず、といわれていた大塔ノ宮護良親王もりながしんのうは、先頃来、こつねんと吉野山の愛染宝塔あいぜんほうとうってとりでをきずき、諸国へむかって、公然
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
吉野山の愛染宝塔あいぜんほうとうを根じろにたてこもっていた大塔ノ宮の御陣中にいたが、この二月初め、吉野は陥ち、宮は高野こうやへ落ちのびてしまったので、こんどは土民に化けて
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かつ、吉野城そのものは、吉野の愛染宝塔あいぜんほうとう軍寨化ぐんさいかして、衆徒の輿論もふんぷんのなかに築かれたものだけに、たちまち内部の裏切り者が、その序戦から寄手に通じていたのであった。
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)