惨絶残尽さんぜつざんじん)” の例文
老婦人はこれよりさき惨絶残尽さんぜつざんじんなる一じょうの光景を見たりし刹那せつな、心くじけ、気はばみて、おのがかつて光子を虐待ぎゃくたいせしことの非なるを知りぬ。なお且つ慙愧ざんき後悔して孝順なる新婦を愛恋の念起りしなり。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)