悼辞とうじ)” の例文
旧字:悼辭
たとえば、妙恵の追善にしても、その諷誦文ふうしょうぶん悼辞とうじ)は、自身が親しく筆をとっていた。その文は「歴代鎮西要略」にあるが、ここでは略す。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
能勢五十雄は、中学を卒業すると間もなく、肺結核はいけっかくかかって、物故した。その追悼式ついとうしきを、中学の図書室で挙げた時、制帽をかぶった能勢の写真の前で悼辞とうじを読んだのは、自分である。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)