志保しほ)” の例文
榛軒の継室飯田氏志保しほの始て生む所で、初め名をかえと命ぜられた。即ち大正丁巳に至つて八十三歳の寿を保つてゐる曾能子そのこ刀自である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
榛軒のさいとは誰ぞ。伊沢分家の口碑に拠るに、榛軒は初め横田氏をめとり、後飯田氏を娶つた。彼は名をゆうと云ひ、此は名を志保しほと云つた。是に由つて観れば丁亥に来り嫁した新婦は横田氏勇であらう。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)