“微酔(ほろよ)” の例文
旧字:微醉
紳士は微酔(ほろよ)い機嫌(きげん)でよほど興奮しているものと見えて、私のいうことをさらに耳に入れない。行きなり疾走をはじめた二等室を追いかけて飛び乗りをしようとする。
駅夫日記 (新字新仮名) / 白柳秀湖(著)
久しゅう、かような美酒もいただかなんだせいか、はやちと微酔(ほろよ)うてござる。——無骨者の余芸、おかしゅうお眺めあらんも、一(ひと)さし舞うて堀尾どのへお目にかけん。——兄者人。左衛門。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ただ隠居のところから微酔(ほろよ)い機嫌で出て来た分には、こんなにまではならなかったのだ。あいつが途中でいやに気を持たせてそそのかしたために、お吉のところで毒気が廻ってしまったのだ。
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)