微茫びばう)” の例文
まことれ一の夢幻界なり。湾に沿へる拿破里ナポリまちは次第に暮色微茫びばうの中に没せり。ひとみを放ちて遠く望めば、雪をいただけるアルピイの山脈こほりもて削り成せるが如し
ヴエスヴイオ山 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)