御金蔵ごきんぞう)” の例文
ここには御金蔵ごきんぞうもあれば、井戸の間もある、御土蔵もあれば穴蔵もある、朱蔵しゅくらもある。井戸の間には深さ二十間、水深約一丈、底に黄金水を敷きつめたという御用井戸がある。
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
嘉永四年の六月には佐竹の御金蔵ごきんぞうをやぶって六千両。
顎十郎捕物帳:13 遠島船 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
甲府も御城内の御金蔵ごきんぞうへ参ればうなるほどお金もございましょうけれど、そりゃあるだけのことで、よし御金蔵で金が唸って悶掻死もがきじにをしていようとも、手を出すわけにはいきませんからな
大菩薩峠:08 白根山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)