“御便”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おたよ50.0%
おたより50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
静かな雨の音を聞きながら谷中の家の二階の三畳からこの御便おたよりをすると節子は書いてよこした。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「谷中の家の二階の三畳から御便おたよりいたします」と節子が引越の当時高輪へ書いてよこしたのも、その部屋だ。岸本はそこに身を置くことをめずらしく思って、ひとりで机の前に坐って見た。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
銀行からは毎日のように旦那様の御帰を聞きによこす。長野からも御便おたよりが有ました。御客様は外の御連様と別所へ復廻おまわりとやらで、旦那様よりも御帰が一日二日遅れるということでした。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)