後光ごくわう)” の例文
薄暗闇うすくらがりの中から、後光ごくわうにつゝまれた顏を現はして、不思議な憐れみをこめて、私の上にかゞみかゝりはしないかと、心配になつて來たから。
「でも、板橋の加賀樣お下屋敷しもやしき隣の御藥園の娘、お玉さんばかりは別ですよ、江戸中には隨分綺麗な娘もあるが、あんな後光ごくわうの射すやうなのはありやしません、大したものですぜ」
前齒を二本拔いて、眼へ紅を差した上、眉と額の毛を拔いて、すゝで顏を染めて居りましたが、丁寧に拭いて見ると、下から生地きぢの美しさが現はれて後光ごくわうの射すやうな娘に變つて了ひました。