広大ひろ)” の例文
旧字:廣大
昔はもっと広大ひろかったのであろうと思わせたのは、藤木氏一門のどれも美事な見上げるような墓石が、両側に五十余基も正然せいぜんと、間隔あいだをもって立ちならんでいたのでもわかる。
鋲打ちの門や土塀などに囲まれた、それは広大ひろい屋敷であったが、いかにも古く、住人も少ないかして、森閑としていた。頼母は、古びたつい立ての置いてある玄関から、奥へ通された。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)