巳刻みのこく)” の例文
杉田玄白が、新大橋の中邸を出て、本石町三丁目の長崎屋源右衛門方へ着いたのは、巳刻みのこくを少し回ったばかりだった。
蘭学事始 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
ところが俊成の子定家の日記の『明月記めいげつき』には、文治四年四月二十二日巳刻みのこくごろ、俊成が撰集奏覧のために参院したと記している。内々の改訂でもしたらしい。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
時刻はまさに巳刻みのこく(午前十時)ごろで、諸事終っていたという。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)