巨勢金岡こせのかなおか)” の例文
明兆は慌てゝ、膝の下にかくしたが、名筆の力は恐ろしいものさ。巨勢金岡こせのかなおかの描いた馬が夜毎に抜け出して苗代田なわしろたを荒したという話を君は知っているだろう?
ガラマサどん (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
しからばそれは恐らく百済河成くだらのかわなり巨勢金岡こせのかなおかなどの時代、もしくはそれよりあまり古からぬ時代であろう。
古寺巡礼 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
巨勢金岡こせのかなおか時代はいふまでもなく、それより後土佐画の起つた頃までも人間とか仏とかいふものを主として居つたのであるが、支那から禅僧などが来て仏教上に互に交通が始まつてから
病牀六尺 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)