小馬田こまた)” の例文
「良人の養家、伊賀の小馬田こまたの領主、服部信清どののご家来などが、わたくしたち夫婦ふたりのものを、八方さがしていたのでございました」
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「いえいえ、小馬田こまたのご領内に住むただの使い屋にすぎません。ほかにも御用をおびて、あちこち駈けずり廻っている者。お花判しるしをいただいたら、さっそくこれでお別れを」
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
元成は、伊賀ノ国小馬田こまたの小領主、上島入道かみしまにゅうどうの次男だが、同族の服部家へ、養子となった。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
冬ごろから伊賀の国中も平穏でなく、服部治郎左衛門と卯木の夫婦も、正成を義兄あにに持つ者といわれて、小馬田こまたノ庄にも居られなくなり、おなじことならと、金剛山のとりでへ落ちて来たのである。
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、名張なばり街道に沿う小馬田こまた服部家はっとりけの門に姿を見せている。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
小馬田こまたの殿のお託し。ごらん下さればお分りのはずで」
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)