小肥こぶとり)” の例文
背は高いが、小肥こぶとりに肥った肩のやや怒ったのは、妙齢としごろには御難だけれども、この位な年配で、服装みなりが可いと威が備わる。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
彼女が臘虎らっこの外套に顔をうずめて銀色の夜半の灯のもとを、二、三歩すすまないうちに、金格子の門衛室の扉がひらいて青馬のような近視眼鏡をかけた小肥こぶとりなボッブの女が小走りにちかづくと
女百貨店 (新字新仮名) / 吉行エイスケ(著)
小肥こぶとりしてせてはおらぬが、幼い時から、踊が自慢の姿である。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)