小料亭こりょうりや)” の例文
長吉はいやなものを吐きだすように云ってから口をつぐんだ。短冊たんざくのような型のあるあか昼夜帯ちゅうやおびを見せたお鶴が、小料亭こりょうりやじょちゅうのような恰好かっこうをして入って来た。
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
家へかえるのがいやだから、朝帰りの客を待っている小料亭こりょうりやへあがって、旨くもない酒をんで気もちをまぎらし、飯もわないで帰っているので、喫いだしてみるとひどく旨かった。
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)