小博奕打こばくちうち)” の例文
此の庄吉といふ男は、小博奕打こばくちうちらしく、存分に横着で人が惡さうですが、それでも自分の主人や、塾生達を、斯うまでケナシつけなくとも宜さ相です。
「何を、——お菊はな、お前のやうな肥桶臭こえをけくさ小博奕打こばくちうちの相手になるぢやない。彈ね飛ばされたのが口惜しくて、こんなむごたらしい事をしやがつたらう」
「何を、——お菊はな、お前のような肥桶臭こえおけくさ小博奕打こばくちうちの相手になるじゃない。弾ね飛ばされたのが口惜しくて、こんなむごたらしい事をしやがったろう」
「解りましたよ、親分、——浪人は井崎八郎いざきはちろう北国者ほっこくもので剣術も学問も大なまくらだが、押借おしがりの名人、遊び人の方は白狗しろいぬ勘次かんじという小博奕打こばくちうち、これも筋のよくねえ人間だ」
「解りましたよ、親分。——浪人は井崎八郎、北國者で劍術も學問も大なまくらだが、押借おしがりの名人、遊び人の方は白狗しろいぬの勘次といふ小博奕打こばくちうち、これも筋のよくねえ人間だ」