寒風かぜ)” の例文
ヒューという寒風かぜしのいで柳番屋の蔭に立って居ると、向うからぜん申し上げた黒縮緬の頭巾を被り大小を落差しに致して黒無地の羽織、紺足袋という扮装こしらえで通りました
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
お寒さうなが勿体ない。せめて私もこの寒風かぜにと、恍惚うつとりそこに佇みぬ。
したゆく水 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)